1993年のNBAファイナルは3連覇を目指すシカゴ・ブルズと、初優勝を目指すフェニックス・サンズの対戦。
サンズはレギュラーシーズン首位の62勝を上げ、エースのチャールズ・バークレーはMVPを獲得。ドリームチームのチームメイトであるだけでなく、ジョーダンにとってバークレーは親友。とはいえMVPをさらわれたジョーダンはやり返す気満々。
他にもケビン・ジョンソン、ダン・マーリー、ダニー・エインジにトム・チェンバースといい選手が揃っていて、ルーキーのリチャード・デュマスも大活躍していてチームとして最高の状態だった。
しかしフェニックスでの第1戦、第2戦とアウェーのブルズが連勝。
シカゴに戻ってブルズがスイープで優勝するという見方も出るなか、第3戦はサンズが意地を見せ、トリプルオーバータイムまでもつれ込む大熱戦の末、サンズが勝利。この試合の前にジョーダンが経営するレストランで両チームが揃って会食するなんてなごやかなイベントがあったとは思えない試合だった笑
第4戦
ジョーダンの勝利への強い渇望が感じられた。前半終了間際ダン・マーリーに3ポイントを決められ、さらにファウルを取られたときにレフリーにくってかかる姿や、ダニー・エインジとボールの取り合いの末にもみ合いになりかけたりと、相当熱くなっていたんだと思う。ちなみにエインジとジョーダンは仲が悪いと思っていたのだが、最近公開された「ラストダンス」を観て、以外と仲がいいらしくてびっくりした笑
もちろんプレーの方もキレキレで、カットインからの豪快なダンクや、バークレーにぶつかりながら不安定な姿勢からのシュートなど、ジョーダンのハイライト動画に出てくるシーンが目白押し。結局ジョーダンは55得点。ジョーダンの凄さをまざまざと見せつけた試合で、ジョーダンが好きな人にとってはたまらない試合の一つだ。
第5戦
優勝まで残り1勝となったブルズにシカゴの町は大興奮。優勝したら町中が大混乱に陥ると予想され、商店などは商品を撤去したりするなど対策に追われていた。そんななか追い詰められたサンズは、混乱から「シカゴの町を救え」という冗談みたいな言葉を合い言葉にして団結、見事に勝利して再び本拠地フェニックスへの帰還を果たした。
第6戦
終始ブルズが優勢に試合を進めるものの、第4Qサンズが爆発。特にディフェンス面でブルズを圧倒して全然ブルズのシュートが入らない時間が続いた。サンズは8点差を逆転し、逆に4点のリード。サンズの逆転勝ちだと思った。
そこでやってくれたのがやはりジョーダン。試合時間のこり45秒ほどで自陣でリバウンドを獲るとそのまま相手守備が揃う前にドリブルで切り裂いてレイアップ。勝負所での強さを見せた。
続くサンズの攻撃を防いで2点ビハインドで残り時間は13秒。ここまで第4Qのブルズの得点はわずかに9点で全てジョーダンの得点。終了間際のジョーダンの勝負強さは誰もが知っていたので、誰もが最後はジョーダンに撃たせると思っていた。しかし意表を突いてジョン・パクソンの3ポイントで逆転に成功。そのまま優勝を決めた。このシーンも有名でいろんなハイライト動画に出てくる。漫画スラムダンクで全国進出をかけた陵南対湘北の試合で木暮が3Pを決めたシーンは、このときのパクソンのシュートを思い起こさせたなぁ…
ドリームチームを切っ掛けとしてNBAを観始めて、このファイナルでブルズとジョーダン好きが極まった気がする…
まさかその後でジョーダンが引退するとはかけらも思わなかった…
まあアメリカでは引退するという予想はかなりあったらしいけど、ミーハーな自分はまったく知らず笑